第10回 不自然な君が好き [C-C-B]
仕事中に入った訃報を受けて、今回はこの曲を。
12月14日、C-C-Bのドラム、ヴォーカルを担当していた笠浩二さんが60歳で亡くなりました。
80年代に思春期を過ごした人間にとって、彼の澄んだハイトーンボイスは青春の象徴と言っていいでしょう。
メガネとピンク色の髪の毛でドラムを叩いていたあの人、といえばすぐわかるキャラクターも印象的です。
彼がメイン・ヴォーカルをとった「Romanticが止まらない」より、この「不自然な君が好き」。これが一番好きなのです。
筒美京平の曲ではなく、C-C-B初のオリジナル曲だったと思います。
作曲した関口誠人が気怠い色気を感じさせるAメロを歌い、サビで笠さんにバトンタッチした瞬間の透明感!
元々笠さんはメインボーカルではなかったのですが、その個性的な声を気に入った筒美京平が彼に歌わせるようになり、ヒットしたのが「Romanticが〜」です。
関口、笠に加えてリーダーの渡辺英樹の三人が歌えたので、ヴォーカルパートを楽しめるのも彼らの魅力。
「Romanticが止まらない」の一発屋ではないと知っていただけたらいいなあ。
「不自然な君が好き」
1986年8月27日リリース
作詞 松本隆
作曲 関口誠人